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2014/08/05

理想と現実

むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに、ゆかいなことをいっそうゆかいに
井上ひさし


先日,ついに齋藤佑樹さんの講演が沖縄で実現した.
齋藤さんの話は伝統的で難解なことを軽快に伝える.
軽快ではあるが,軽薄ではない.
臨床で積み重ねた葛藤と誇りが垣間見えるから,言葉に重みと厚みがある.






たとえば,
効率的で効果的なフットボール戦術を知っている人が,
必ずしもサッカーが上手いとは限らない.

ボールを蹴る運動力学やフットボールの歴史や文化を知っている人が,
サッカーが上手いとは限らない.
サッカーをやっているとすら限らない.

また,一流プレイヤーが指導者として優れているとも限らない.
ゲームの流れを読み取る感覚は鋭くても,
他の誰かに伝えることが優れているとは限らない.






齋藤さんのメッセージは,理想と現実を結びつけようとしている.

理論を知らないのは計画性に欠けており,成りゆき任せで責任感が伝わらない.
実践にこだわず理論を追い求めるあまりに,現実から加速度的に離れてゆく.
という批判の応酬は聞き飽きた.

理論か実践かという二極論ではなく,
どっちでもイイじゃんという薄くて浅い結論でもなく,
現実的に実現可能な方法論を般化しようと努める過程にこそ,未来がある.


理想と現実を結びつける.

それは理想かもしれないけれど,
誰もが求めている現実でもある.








11月,福岡で現実と理想を結びつけたプレゼンをします.


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