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2013/08/06

作業療法士による料理男子の作り方

お袋が不在の時に,
おれのメシはどうするんだ,と
うろたえる親父をみて,これはイカンと思った.

40歳までの5年間で料理が作れる男になろうと決め,
ずっと避けてきた料理に挑戦することにした.
できればやりたくないことだ,と思いながら始めた.

毎日作る必要のある息子の弁当.
初めて作ってみたら,意外と美味かった.
キャラ弁はいつか作るね,と息子には謝っておいた.




息子へ話した直後に,いつ作るんだ?と思った.
具体的に何ができるようになったら,
キャラ弁が作れるようになるんだろうと思った.

あれ?いつもボクは言ってきたじゃないか.
まず,やってみる.
やってみきゃ課題がわからないから,対策もできないよ,と.

子供が使うおもちゃの包丁で粘土を切る練習は,
まず初めにやることでも,何週間もやることではないと思った.
翌日,仮面ライダー・ウィザード弁当を作ってみた.




びっくりした.説明文があったとしても,何か分からない.
初めて使ったとはいえ,クックパッドを見ながら作ったので,
どうにかなると思っていた.

ひどく落ち込んだけど,これはチャンスだと思うことにした.
作業療法士らしく活動の分析をしてみようと決めた.
何十回もやってきたことじゃないか,と勇気を自己栽培しながら始めた.


対象物への直接的な扱いと道具の使い方に,ぎこちなさがあった.
しかし,これらの課題は料理に関する手と道具を使う機会を失わなければ,
効率的で効果的な動きを少しずつ習得することは可能なレベルと判断した.

技術の不足はアフォーダンスの優れた道具でフォローできると考えた.
しかし,原因は慣れない手指と体幹の使い方など技術的な問題だけではなく,
課題に取り組む最中でも次にやることを考えていたことも影響していたと思われた.

そのために集中力は分散し,目の前の課題への配慮は不十分になっていた.
また,使った後の道具の配置も効率性が考慮されておらず,
遂行している課題を妨げたり,余分な手順と注意を費やしていると考えた.


動作の拙劣さを補える判断力が,十分に働く準備が必要と考えた.
さらにクックパッドで事前情報を収集する時間が不十分であること,
情報を集めている最中も解釈を始めて最後まで読んでいないことに気がついた.

これらの影響によって本来やるべき手順や,次に準備することを怠ったり,
ショートカットしたことで生じた新たな課題に対応できず,
手と判断を中断せざるえない状況を招いていることも確認できた.

中断している状況そのものに混乱し,次にやるべき課題への配慮と準備が遅れ,
手の動きや道具からのフィードバックを効率的に拾えず,
動きや使い方など技術的な課題はさらに増悪する,という悪循環が生じたと判断した.


課題が分かれば対策は可能.
事前準備と道具でフォローできる課題はすぐに対応し,
経験を蓄積しなければ解決できない課題は,原因を分析するための情報収集を継続.

で,1週間後のトトロ





2週間後のアンパンマン




3週間後のトトロ





4週間後のウルトラマン&バルタン星人




5週間後のパンダ





人間の手と頭は,やっぱスゴいぞ.
まずは課題の発見をしてから,問題となっている動作への対策だな.
課題が分かれば対策は可能だと再確認.

ということで,まずやってみよう.
・・・何を?
それはADOCで確認できます.

ADOCによって人的環境からの期待,料理への価値観が明確になり.
課題へ継続して取り組むために必要な環境と意欲を沸き起こす鍵もわかります.
意欲と物理的・人的環境が改善される過程で.新たな解決方法も発見できます.

・・・ダラダラ長くなって不安だったけど,カッコよく結べたぁ 笑


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