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2011/12/24

他学年間合同講義の効果  Joint effect between the grades of other courses

急に思い出したので、2年前に発表した資料を記録してみる。




近年、作業療法教育現場においてPBLなど学生の主体性を促す講義形式が推薦されている。また臨床実習においては知識不足よりも、交流技能や自ら学ぶ態度を強く指導されることも多いという報告もある。今回、実習前の学生が他学年へ講義することで、自発的な学習態度の促進がもたらす効果を認識させ、集団学習とプレゼンによる対人交流の向上を図った。



導入が最も大事だったので、1コマを使用。


講義のデザインは学生がすべて組み立てる。


事例を入れて作業に焦点を当てた目標にすることは、絶対の条件。


無記名アンケートは各グループに毎週フィードバック。


自己評価は厳しめの採点だったが、徐々に向上。


講義を受けている1年生の評価は、ずっと高かった。


3年生の自己評価は、1年生からの評価によって高まったと思われた。


3年生感想の一部。



この人たちスゴいなぁと思いました。



今回の結果から基礎知識の少ない他学年に対する講義と資料作成を通して、交流技能、学習の自律性、創造的学習法の促進を図る可能性があることを確認できた。課題1.講義者と評価者を振り分けができなかった。課題2.講義者へのフィードバックは整理されたアンケート結果に留まった。課題3.担当教員1人ではすべての講義内容を十分に把握できなかった。


ここから感想。
教員1年目で神経・筋疾患の作業療法講義の担当せよ言われ、毎日図書室にこもって最新治療や事例報告を読んでまとめていた。でも、1年が経って学生が長期臨床実習から帰ってきた時、愕然とした。伝えたことは相手に入っていないし、自分で調べる力も不足していた。が、それは学生に問題があるというよりも、自分に責任があると強く思った。

その時、齋藤孝の「教え力」、伊藤守の「図解コーチングマネジメント」などを読んだ上で、練り出した講義スタイルだった。「理学療法研究」(だったかな?)がとても参考になった。この講義の成果もちゃんと統計処理をするべきだなと思いつつ、できなかった。ちなみに、教員2年目から始めて3年目で完成した。今でも他の教員が引き継いでくれているらしい。

あの頃の学生たちは今、どんな仕事してるのかなー


↓この時期、デスクに貼っていたメモ
成人教育の原則


1) 教育的態度を一切放棄せよ。
2) 参加者を中心にせよ。
3) 事実を伝えよ。(推論や印象と区別せよ)
4) 共通の(相互交流的)雰囲気をつくれ。
5) 参加者に質問させよ。
6) 講師も共に学べ。
7) 弁じても、論争するな。
8) 事実を簡単明瞭に語れ。
9) 疑問を啓発せよ。
10) 学ぶことを教えよ。
11) 生活を援助せよ。
12) 最良の時間を選べ。

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